小説

時計が消えた日 第1日目・朝

目を覚ますと、遮光カーテンの隙間から明るい陽の光が差し込んでいた。カーテン越しに、通りを往来する車の音が聞こえてくる。 「しまった…か?」 前進はそう呟く。 今日は10時20分から必修の授業がある。毎回、授業の冒頭で出欠を確認するので、遅刻はでき…